(C)2012「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会 興行収入42億円を記録した、大ヒットアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」。プロデューサーのひとりである渡邊隆史氏に、ヒットの背景を伺っている。 ヒットを生む種は大きくふたつあった。ひとつは「映画が公共的なものであり、個人的なものでもあるという二面性を意識できたこと」(前編)だった。そしてもうひとつは「アニメがフィクションの枠を超え、現実と関わっているように見えた」ということだ。 つくりものだけど、どこかで現実とつながっている。ただのおとぎ話で終わらせることなく、心にひっかかりを残したことが共感と感動につながった。そのひっかかりは一体どこにあらわれたのか? 数百万人の心を動かした、ヒット作の「リアル」を読み解く。 アニメプロデューサー 渡邊隆史氏 1959年栃木県生まれ。アニメ専門誌「アニメージュ」(徳間書店)編集長ののち、角川書店に入社。
![たとえアニメといえども、現実と無縁ではいられない (1/5)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/38e824f7de1d69d16229ec0c6bca810cd6bcf953/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ffanyv88.com%3A443%2Fhttps%2Fascii.jp%2Fimg%2F2009%2F07%2F22%2F283036%2Fl%2Feb29ed6aaba0f995.jpg%3F20200122)