イノシシやシカなどによる農作物被害は2020年度で約161億円。全国で深刻な被害が出ています。 ところが、獣害対策をきっかけに、新たなローカルビジネスや若者の雇用・移住などを実現した町があります。 そこには「どうすれば持続可能な地域を作れるか?」という問いに対するヒントがあふれていました。 (ディレクター 望月健/松江放送局ディレクター 池田桃子) 今年4月、中国山地の山間にある島根県美郷町のメインストリートに、新しい飲食店がオープンしました。 看板メニューは「山くじらラーメン」。 スープは豚骨ならぬイノシシの骨からだしを取り、イノシシ肉のチャーシューが添えられています。 「山くじら」とは、肉食が禁じられていた江戸時代、庶民がイノシシ肉に付けた呼び名です。