日本の電気が足りていない。次の冬の寒さが厳しければ一般家庭で約110万世帯分の電気が全国で不足する見通しだ。火力発電所の休廃止が相次ぎ、原子力発電所の再稼働は遅れた。ロシアからの燃料調達も不透明感が高まる。東日本大震災以来の節電頼みの需給調整は限界に達した。ウクライナ侵攻や資源高によるエネルギー危機が、抜本改革を放置してきた日本を直撃している。予備率マイナス、2年連続の異常事態「主要7カ国(
メタンハイドレートからのガス産出に成功した地球深部探査船「ちきゅう」。船尾(左)にはガスの炎が見える=12日夕、愛知県沖で共同通信社ヘリから メタンハイドレートの生産試験は成功したものの、今後は大幅なコスト削減という高いハードルが待ち構える。いまの技術では高値で知られる日本の液化天然ガス(LNG)の輸入価格と比べても3倍以上の開きがあるとされる。商業化には革新的な技術開発が不可欠だ。 メタンハイドレートは海底の下に固体で存在するため、原油や天然ガスのように井戸を掘っても自ら噴き出さない。今回の試験では、地層の圧力を下げることでメタンハイドレートをガスと水に分解して取り出す「減圧法」を用いた。 1カ所の井戸から採れるガスの推定量は従来型のガス田の10%程度とみられ、商業生産には井戸の数を増やす必要がある。 政府関係者によると、生産コストは天然ガスの取引単位である100万BTU(英国熱量単位、
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