母子生活支援施設では、母親が働いている間の子供のケアなどを行い、母子の自立に向けて支援する。しかし、働き続けても賃金が上がらず、自立に結びつかないケースもある (本文とは関係ありません)(写真:産経新聞) □伸び悩む子育て世代の給与 ■安定した職場を求めて 「貯金なんてとてもできない。ここを出ると生活は成り立ちません」 包装紙メーカーの会社員、野口恵美さん(42)=仮名=は4年前に離婚し、山陰地方の市にある母子生活支援施設で2人の子供と暮らしている。子供が病気のときは施設の職員に看病を頼み、休まず働き続ける。機械作業が多く、ハンドクリームを塗っても手のあかぎれが治らない。 5年間正社員として勤めても厚生年金保険料、健康・介護保険料などを差し引くと、手取りは月約12万円。市からは児童扶養手当(全額の約4万6千円)を受け、子ども手当と合わせて月約18万円にはなる。しかし、「保育士になり