【蛇足】きのうは、オフィスでの始業直後10分間のクリエイティブ・センス・アップ・ミーティングの日であることを忘れていて、素材を持たないで出社したので、即席で話した。 シャネルは傑出した衣装デザイナーであるばかりでなく、ものづくりの哲学を持っていた。 1920年代(?)に調香師エルネスト・ボウに香水を頼んだとき、量産が可能な合成香料による5番目の試作品を選び、ネーミングも、流行していたごたいそうな思わせぶりのをやめて、試作No.5をそのまま香水の名にして合理性を発揮。瓶形もシンプル。 また、婦人靴デザイナーのフランスソワ・ヴィヨンは、シャネル・シューズをデザインするとき、「シャネルならこう考える」と、傷つきやすいつま先とかかとを黒のコンビネーションにした。その部分が黒なら、傷つけても靴墨をぬれば目だたない。 バッグ・メーカーのゲネ社は、シャネルの名を冠したバッグの革にステッチを入れて伸びを防