58年前、世界で初めてのヒトの臓器の生体移植である腎臓の移植手術を成功させ、ノーベル医学・生理学賞も受賞した、アメリカの外科医、ジョセフ・マレー氏が、26日、亡くなりました。 93歳でした。 ジョセフ・マレー氏は1919年にアメリカ東部・マサチューセッツ州で生まれ、第2次世界大戦中は軍医として、やけどの兵士に死亡した別の兵士の皮膚を移植する治療を行うなど、早くから移植医療に取り組んできました。 そして58年前の1954年、1人が重い腎臓病だった双子の兄弟の間で腎臓の移植手術を行い、世界で初めてヒトの臓器の生体移植に成功しました。 また、移植手術で最大の障害となる拒絶反応についても、マレー氏は、患者が臓器をもらう相手と血縁関係がなくても拒絶反応を小さくできる免疫抑制剤の開発に取り組みました。 これらの功績からマレー氏は、1990年、ノーベル医学・生理学賞を受賞しました。 マレー氏が入院してい