熊谷市妻沼の昭和初期の洋館で、国登録有形文化財の「坂田医院旧診療所」について、市は毎週土、日曜日の一般公開を始めた。八月四日まで。二〇〇五年に旧妻沼町が取得して以来、定期的な公開は初めて。 旧診療所は一九三一年に建設され、産科・内科として七〇年代後半まで開業していた。鉄筋コンクリート造りの平屋で、床面積は二百十六平方メートル。地方近代建築の遺構として、〇四年に国登録有形文化財に指定された。内部には、当時の医療器具などが残っている。 これまで、映画やテレビのロケ撮影に使われたり、イベントで公開されたりしていたが、地元からは定期的に活用するよう要望が出ていた。市は昨年度に約千五百万円かけて補修し、今月十五日から一般公開を始めた。