W杯が近づくとサッカー漫画の連載が多く始まるのは業界の定説だ。だいたい1年前くらいから連載を始めれば、W杯予選での盛り上がりを追い風にして作品の注目度が高まるし、週刊連載であれば本大会までに単行本が4冊ほど溜まるので、他のサッカー関連本と一緒に書店の棚をジャックすることができるからだ。 オリンピックでも同様の効果が見込まれており、東京五輪ではボルダリングの漫画が目立っていた印象だった。残念ながら1年延期となったことで、ほとんどの漫画は五輪が始まる前に終わってしまったが……。 ある競技が世間で話題となることで、それまで日の目を見ることがなかった題材の作品が商業ベースでの出版に至ることがある。それは将棋も同じだ。私が執筆している『りゅうおうのおしごと!』という作品は漫画ではなくライトノベル(挿絵の入った小説)だが事情は似たようなもので、拙作より前に正面から将棋を題材にしたラノベなどほぼ存在しな
![“藤井聡太がマンガ・小説より面白い”という葛藤…『りゅうおうのおしごと!』原作者が感じる《現実将棋のドラゴンボール化》(白鳥士郎)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4ec32544de238a26082f93bd27a591062b258fd9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ffanyv88.com%3A443%2Fhttps%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F3%2F8%2F-%2Fimg_38b5300c529c838785763387e7882a09144163.jpg)