本田悦郎内閣官房参与が、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで「日本が力強い経済を必要としているのは、賃金上昇と生活向上のほかに、より強力な軍隊を持って中国に対峙できるようにするためだ」と語った、と報じられた。 筆者は、彼を大蔵省時代からよく知っている。彼は海外勤務が長かったが、筆者はしばしば彼の勤務地に出向いたものだ。彼から話を聞いてみたが、「そういうことは言っていない」と言っていた。 また、インタビューをしたアンドリュー・ブラウン氏は、北京支局勤務で、東京支局の記者なら必ず行っている事前チェックの依頼もなかったという。彼はとてもフレンドリーな人なので、親切心が徒になったのではないか。 筆者は、彼からの話を聞いて、直接の関係はないかもしれないが、中国が力を入れている対日プロパガンダのすさまじさを連想した。ブラウン氏は有能な記者であろうが、勤務地北京での対日洗脳を何度も受けてい