小中高校生の暴力行為が文部科学省の調査で3年連続で増え、約6万件にのぼった。 背景として子供たちの規範意識の低下が指摘されている。学校や家庭が連携して、毅然(きぜん)と指導を行わねばならない。 暴力行為は同級生や教師を殴る、教室や物を壊すなどだ。中学生を中心に急増している。小学生の暴力も3年前に比べて3倍近い。教師に対する暴力が増える傾向にあることも心配だ。 昭和50年代後半にも「荒れる学校」として校内暴力が社会問題化した。当時と異なるのは普段おとなしい子が突然、「切れる」などし、問題行動を起こす児童生徒の把握や指導がしにくいことだ。 いじめ問題も深刻だ。調査で把握された件数は減っているとはいえ、親や学校の目のとどかない携帯メールやインターネット上で中傷する陰湿ないじめが増え、自殺する事件も起きている。 別の調査では、小中学生でいじめの加害経験、被害経験のある割合がともに約8割にのぼる。い