国連総会(193カ国)は10日、パレスチナなど正式加盟国ではない「オブザーバー国家」の旗を米ニューヨークの国連本部に掲揚することを認める決議案を、日本や中東諸国など119票の賛成多数で採択した。イスラエルや米国など8カ国が反対し、韓国など45カ国が棄権した。 国連の「オブザーバー国家」はパレスチナとバチカン。決議案はパレスチナなどが提出し、中東やアフリカの多くの国が賛成した。欧州は、仏やスウェーデンなどの賛成と、英独などの棄権に対応が分かれた。採択されたことで、世界の首脳が集まる今月の国連総会中にパレスチナの旗が掲げられることになった。 一方、バチカン代表は「私たちは加盟国の旗だけが国連本部に掲揚されるという国連の70年の伝統を尊重してきた」との立場を示した。採択でバチカンも旗を掲揚する権限を持つが、行使しない可能性もある。 採択後の演説で、パレスチナの… この記事は有料会員記事です。有料