米国では中国からの輸入産品の有毒性がさらに大きな波紋を広げ、ついに連邦議会や大手企業が正面から新たな対策を講じるようになった。このままだと米国では中国発の有害産品によって貿易という経済活動に対する従来の思考や文化までが変革されそうな勢いである。 米国で中国の有害産品が広げた衝撃波については、前々回のこのコラムでも詳述した(第50回コラム「中国の有害品に警戒を強める米国」)。6月5日の報告だった。 それからおよそ1カ月、米国ではさらにこの衝撃波が拡大した。中国からの多様な産品に別個の有害物質の混入などが発見されたのだ。その結果、米国の議会で新たな立法措置を取ることや、大手企業が新たな予防措置を取ることが伝えられるようになった。特に一部大手企業の防衛策には大胆な発想もうかがわれる。 中国からの有害産品が米国側に一種の意識革命を起し始めたともいえる。自由貿易、国際流通市場、グローバリゼーシ