いよいよ今年は日米通商交渉の正念場だ。米国の政府機関の閉鎖の影響もあってスタートは大幅にずれ込むだろうが、確実にヤマ場はやってくる。米中の貿易戦争もとりあえず90日の休戦で暴発を免れてはいるものの、休戦期限までに米中が合意できるか予断を許さない。仮に合意ができたとしても、それは単なる“小休止”にすぎない。 「仮に米中が何らかの合意をしたら、矛先が日本に向かう」と、一見もっともらしい指摘もあるが、今のトランプ政権は米中での合意のいかんにかかわらず、日米関係は厳しくなると見た方がよい。 トランプ大統領は今や、ねじれ議会を思うように動かせず、ロシア疑惑も迫ってくる。内政でフラストレーションが溜まることで、2020年の大統領再選に向けて、外交での成果を誇りたいというのは自然だ。日本もその例外ではない。 正念場を迎える日米通商交渉。日本政府は「自由貿易協定(FTA)」への農業関係者の強烈な拒否反応か