天台宗総本山・比叡山延暦寺(大津市)が指定暴力団山口組(神戸市灘区)に対し、阿弥陀(あみだ)堂に安置している歴代組長の位牌(いはい)への参拝をやめるよう伝えていたことがわかった。同寺によると、山口組も了承したという。同寺では2006年、山口組の歴代組長の大規模な法要が営まれた。その後、同様の法要を拒否する方針を示していたが、親族らの参拝は認めていたという。 同寺では06年4月、山口組の最高幹部ら約90人が集まり、歴代組長の法要を阿弥陀堂で行った。この際、滋賀県警も中止を要請していたが、宗教行事との理由で断れないと県警に答えていた。 同寺の小林祖承・総務部長によると、その後は多数での参拝を断り、家族ら少人数での参拝を認めていた。今回、参拝をやめるよう求めたことについて、家族以外の人も参拝しているとの情報が警察からあったうえ、「暴力団排除の社会的機運が高まってきたため」としている。 天台宗など