「情報」は誰が扱うのか? マーケティング部門は、企業の中で「何を」扱っているのだろうか。製造部門は原材料を、販売部門はできあがった商品を、人事部門は人を扱う。そういう意味では、マーケティング部門が扱っているのは「情報」だといえるかもしれない。 市場の動きやブランド指標、流通現場での状勢、競合および自社の施策とそれに対する反応、販売やシェア、最近ではWeb上での生活者の動きやソーシャルメディアでの発話など、質の異なる多様なデータが集められ、整理され、分析される。これらはすべて「情報」である。マーケティングとはこういった情報を使った、広い意味での顧客との対話による価値創造を指す。 逆に言えば、データから不断に学び、次に生かすというサイクルが存在していないなら、マーケティングではない。誤解のないように書くが、データとは必ずしも調査結果だけを指しているわけではない。市場や顧客からの様々なフィードバ