水野:小学校の英語教育というのは、公立の小学校が対象ですね。公教育のあり方として、日本全国の小学生にできるだけ平等な教育の機会を与えようというのがあります。先ほどおっしゃられた東京オリンピック・パラリンピックのために、ということでいえば、目的にかなうのは東京の子どもたちで、それ以外の県の子にはあまり関係がありません。平等性に欠けるものを見切り発車的に導入することに、まずは問題があるのはないでしょうか。 安河内:地域格差の問題ですね。これを埋めるには発達したインターネットや比較的使いやすくなったさまざまなメディアを用いる方法があると思います。 現在は「ハイ・フレンズ」という紙の教科書を生徒たちに配って、教員には教員用のCDが配られています。教員の研修はDVDを学校ごとに配布して行われていますが、私はこれはまだ不十分だし、これを続けていくと地域格差が大きくなると思っています。 現状では先生が「