西武鉄道を傘下に持つ西武ホールディングス(HD)は19日、筆頭株主の米投資会社サーベラスが進める株式公開買い付け(TOB)に反対する方針を固めた。サーベラスが求める役員の追加にも反対する。 TOBへの対応について意見を聞くため、この日開かれた有識者会議で、西武側が反対方針を示した。26日までに正式表明する。 関係者によると、サーベラスは、山口線、多摩川線、西武秩父線などを不採算路線として廃止を求めているという。これに対し、有識者会議メンバーの古森重隆・富士フイルムホールディングス会長は会合後、記者団に「短期的利益にはなるかもしれないが、公共性が高いことを考えるとサーベラスの要求は考慮する必要がない」と述べた。 西武HDは昨年中に再上場の予定だったが、株の売り出し価格などをめぐってサーベラスと対立し、今もめどがたたない。サーベラスは株式の3分の1超(議決権ベース)を持って経営への影響力