■宮城の震災被害に対応 水産大手の日本水産(東京都千代田区)が鳥取県境港市沖の美保湾でギンザケの養殖に乗り出すことになり、同社と子会社の臨海研究(大分県佐伯市)、県漁協、県、市の5者が2日、進出協定を結んだ。日水は宮城県女川町沖でギンザケを養殖していたが、東日本大震災で大きな被害を受け早期再開は困難な状況。同社は、消費者に受け入れられている「国産ギンザケ」の供給を絶やさないために養殖事業を即座に立ち上げられる代替地を探し、境港を選んだとしている。 1年目は試験的に実施し、来年3月から6月にかけて200トン程度を水揚げする見込み。養殖場としては、県漁協が55万平方メートルの海域の区画漁業権を提供した。ギンザケはすでに、稚魚15万匹を鳥取県倉吉市の養魚場で淡水飼育しており、水温が18度以下になる12月ごろ、美保湾のいけすに移す。 この日は鳥取市の知事公邸で調印式が行われ、同社の垣添直也社長、県