にょわわ@アリクイ @cmaoyan 「あの猫のせいで娘は結婚できない」 大坂のとある商家のあるじは、飼っている雄猫の処遇に悩んでいた。年頃の娘は評判の器量良し、婿入りした者はいずれ店を継げるとあって、本来なら縁談に困るはずなどない。 それが叶わないのは、長年家にいるブチの雄猫が娘のそばを片時も離れないせいだ。 2020-09-16 08:32:30 にょわわ@アリクイ @cmaoyan 娘が生まれる前からいた猫は、娘がどこに行こうと犬のように傍らにぴったりくっついている。そのさまは我が子を守る親か妻を守る夫かのようだ。 「あの家の娘は猫に魅入られいる。あの家は猫憑きだ」 かような噂が流れ、婿に入ってもよいという者は現れなかった。 「猫をこのままにしておけない」 2020-09-16 08:36:32 にょわわ@アリクイ @cmaoyan 一族協議の末、猫を処分してしまうことになった。 と