"大東亜戦争で生活の喜びを略奪されたパプア・ニューギニア ―女たちの記録 パプア・ニューギニア――大東亜戦争でもっとも悲惨な戦場となった島。 第2次世界大戦、太平洋戦争と一般に呼ばれている戦争は、アジア・太平洋の人びとにとっては大東亜戦争である。監督・スタッフは戦後45年たった当時のパプア・ニューギニアに長期間のフィールドワークを重ね、<女性たち>へのインタビューを丹念に拾い集める。 日本兵との間に子どもが生まれたが、誰にも話せなかった女性。神聖な場所である畑から容赦なく作物を奪う行為。軍靴で踏みにじられるのは人と畑ばかりではない。 町には南太平洋最大の従軍慰安所が設置され村人は協力者に仕たてられた。 その一方で、今でも日本軍が村を救ってくれたと信じる「田中さん」は、日本の軍歌を意気揚々と歌う。戦争の無常さを象徴する場面だ。 本作は大東亜戦争で、生活と生きる喜びを奪われた