スペイン南部アルダレスの洞窟で、一部が彩色されている鍾乳石の全体像とクローズアップ(2021年7月29日撮影)。(c)AFP PHOTO / UNIVERSITY OF BARCELONA / ICREA 【8月3日 AFP】6万年以上前にスペインの洞窟にある鍾乳石(石筍、せきじゅん)に彩色を施していたのは、旧人類のネアンデルタール人で間違いないとする研究論文が2日、発表された。ネアンデルタール人は長年、粗野で野蛮だったと考えられてきた。 スペイン・アルダレス洞窟(Cueva de Ardales)の鍾乳石で発見された赤褐色の色素は、現生人類(ホモ・サピエンス)の絶滅した近縁種のネアンデルタール人が塗布したものだとする研究論文が2018年に発表されて以来、この問題は先史考古学界で論争を呼んできた。 年代測定によると、この「芸術作品」は少なくとも6万4800年前のもので、現生人類が欧州大陸に