ひとたび当たれば多大な利益を見込める「萌えビジネス」。商品のパッケージを美少女イラストで飾ったり、アニメと提携して町おこしを図るなど、いまやすっかりビジネスの手法の1つとして定着している。しかし、成功例が目立つ一方で、失敗したケースも後をたたない。最近トヨタが発表したプリガープロジェクトを例に「萌えビジネス」成否の差を検証していこう。(文/西山大樹[清談社]) 【詳細画像または表】 ● トヨタの萌えビジネス「プリガー」 オタクたちにはほとんど響かず 今年の1月、トヨタ自動車はこれまでにない試みを発表した。それは新型プリウスのパーツを美少女で擬人化した「PRIUS! IMPOSSIBLE GIRLS(通称・プリガー)」と呼ばれるプロジェクトだ。その主な狙いは2点。「プリウスの性能や魅力のアピール」と「若年層に車への興味を持ってもらう」ことだ。 このプロジェクにおけるトヨタの施策は多岐に