東京都は13日、築地市場の移転予定地(江東区豊洲)の土壌から環境基準の1000倍のベンゼンを検出したと発表しました。ベンゼンが見つかった箇所は、都がこれまで「水を通さないので汚染がそれ以上深く広がらない」としてきた地層の内部で、専門家からは「都の汚染処理策の前提が崩れた」との批判があがっています。 発表によると、予定地の「不透水層」で行った292地点のうち68カ所で環境基準を超えるベンゼンを検出。このうち5カ所で基準の100倍を超え、シアン化合物も16カ所で環境基準を超えていました。 最高1000倍の濃度のベンゼンが検出されたのは、青果卸売場に予定している5街区で、不透水層の上端から1・3メートル下の地点です。都はこれまで汚染物質の分布調査を不透水層上端までにとどめ、市場関係者や日本環境学会、日本共産党などの全面的調査の要求を拒んできました。 不透水層内部から汚染物質が見つかった原因につい