ニュージーランド・クライストチャーチを襲った地震で、邦人として初めて死亡が確認された富山外国語専門学校生で元生物教諭の平内好子さん(61)(富山県魚津市)が、新種のダニを発見していた可能性の高いことがわかった。 このダニに関する未完成の英語論文が、恩師の横浜国立大学名誉教授の青木淳一さん(75)に届けられていた。青木さんは「新種であることはほぼ間違いない。遺作として完成させ、新種認定を目指したい」としている。 新種とみられるのは、平内さんが5年ほど前、富山県内の杉林で採取した土から見つけたタテイレコダニ。 論文はA4用紙9枚にまとめられており、体の構造を詳述し、足先の爪や毛が生えている位置など形状を詳しくスケッチで伝えている。 「(現地調査を続け)うまくいけば、もっと個体数が増えると思います」「足ははずしていないのでつけ根の方がよく見えていません」――。印字された英文の行間には、青木さんに