「再分配のパラドックス」という言葉を最近知った。 経済学で言われている言葉で、要はこのようなこと。 「貧しい人(“本当に支援が必要な人”)に限定・集中して支援を行うと格差や貧困を少なくするように思えるが、実は逆である。医療・介護・子育て・教育などを、所得の高低にかかわらず広く保障するほうが格差は縮小し、貧困が減少する」 なぜかというと… “本当に支援が必要な人”にのみ集中的に支援する方法は、 ・支援の有る/無しのギャップが大きい ・ボーダー付近で支援を受けられない人は、支援を受ける人より苦しくなる「逆転現象」も起きる ・支援を受ける人へのまなざしが非常に厳しくなる(「本当に困ってるのか?」「怠けてんじゃないのか?」「ウチだって苦しいのに、不公平じゃないか」etc.) ・支援を受ける条件・審査を厳しくせよという圧力が高まる ・条件がどんどん厳しくなり、ボーダーが下がる ・支援されてしかるべき