(※ 以下の感想は、数十年に渡り『小さな魔法のほうき』を愛し続けてきた、いち主婦の主観に基づいていますので、「そういうんじゃなくて純然たる映画の感想が知りたいんだよ」、という方にはおすすめしません。) 小学校の図書室に、『小さな魔法のほうき』という本があったのでした。 その本は、「何の予定もない夏休み」という、子どもにとって悪夢に等しい退屈な日々を、「近所に誰も知った子がいない親戚の家」という、これまた子どもにとっては拷問に近い環境で過ごさなくてはいけなくなった少女・メアリーが、黒猫に導かれた先で見つけた不思議な花の力によって、たった一晩だけ魔法の力を手にし、目のくらむようなスピードで空を駆け上がり、世界をふさぐ壁のように厚い雲をくぐり抜け、近いようで遠い魔法学校に入学してしまう、という、子どもにとっては夢のような物語でした。 特別な才能をもっておらず、どちらかというと貧乏くじを引いてしま
