トヨタの戦略 トヨタは今、多くの選択肢を余さず抱えて走っている。ZEV(ゼロ・エミッション・ビークル)規制や、NEV(ニュー・エネルギー・ビークル)などが定められ、事実上のEV生産台数基準がある中国や北米などの地域には目標台数を達成するためのEVを開発中だ。そのほかの地域ではひとまずEVをシティコミューターに位置付ける。航続距離に不安のあるEVは、用途を都市内交通向けに限れば既に十分実用的である。30年までにEVを年産100万台まで持っていくとトヨタはアナウンスしている。 一方で、CAFE(カンパニー・アベレージ・フューエル・エコノミー)規制のある国に対しては、別のアプローチが必要だ。企業平均燃費の規制なので、EVがいくらゼロエミッションだとしても台数が少なく、自社全販売台数の平均燃費を下げるには至らない。CAFEをクリアするには台数のハケるハイブリッドしかない。こちらは30年までに450
