半導体産業を日本が独占していた時代 エズラ・ヴォーゲルの「ジャパン・アズ・ナンバーワン」は今では「日本の過大評価」であったと多くの人々が見ているが、日本産業の詳細を見れば見るほどその評価が正しかったのではなかろうかと思えてくる。 たとえば、今や「産業のコメ」として、最も重視されていると言っても過言ではない半導体産業については、図表1に見るようにものすごいものがあった。1986年の世界ランキングのトップ3がすべて日本企業であったばかりでなく、トップ10まで見てもその6社までが日本企業となっている。