SNS上での承認を求め、タイムラインに流れる「空気」を読み、不確かな情報に踊らされて対立や分断を深めていくーー。私たちはもう、SNS上の「相互承認ゲーム」から逃れられないのでしょうか。 評論家の宇野常寛氏が、混迷を深める情報社会の問題点を分析し、「プラットフォーム資本主義と人間の関係」を問い直すところから「新しい社会像」を考えます。 ※本記事は、12月11日発売の宇野常寛『庭の話』から抜粋・編集したものです。 今日においてタイムラインに流れてくる情報の内容そのものが吟味されることはもはや難しく、ほとんどのプレイヤーは他のプレイヤーたちの反応を見て、より多くの評価が得られるリアクションを選択する。 ここではもはや情報の内容ではなく、タイムラインの潮目だけが読まれている。こうして、人間は他の人間の顔色をうかがうだけしかしなくなり、問題そのもの、事物そのものについて考えることを放棄する。 ある問
![インターネットが実現した「多様性」を人々がこぞって捨て去ろうとしている「悲しき現実」(宇野 常寛)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1a77dc7fe8d67d9b6f7a32109624f495b8b83802/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ffanyv88.com%3A443%2Fhttps%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2Fc%2F1200m%2Fimg_1c5febefd364080e742b6596f05ae222148669.jpg)