タンチョウ(右)が15年にわたって続けるアオサギへのエサのおすそ分け(姫路市立動物園で) 兵庫県姫路市本町の市立動物園で、飼育中のタンチョウ2羽が、野生のアオサギへのエサの“おすそ分け”を15年前の1993年夏から毎日、続けている。専門家も「聞いたことがない」と驚く種を超えた鳥同士の交流で、同園では「ほかの動物園や自然界ではまず見られない珍しい光景。実際に目で確かめて」と来園を呼びかけている。 91年から飼育しているつがい(ともに21歳、体長1.3メートル~1.4メートル)で、人間で言えば50歳前後。アオサギは、エサやりの午前10時が近づくとオリのそばの木や事務所の屋根に止まり、飼育員が立ち去ると金網前へ。タンチョウはエサのアジ10~12匹のうち1、2匹をくちばしにく わえ、金網の穴(縦6センチ、横3センチ)から器用に口移しで渡している。 アオサギがおすそ分けにあずかり始めたのは93年8月