【ベルリン=工藤武人】ドイツ北部の病院で、薬物投与により患者3人を殺害したとして殺人罪などに問われている看護師の男(37)が、同様の手口でおよそ180人を死亡させた疑いが浮上し、独国内に衝撃が走っている。DPA通信などが報じた。 男は独北部デルメンホルスト市内の病院に2003年から05年まで勤務。3人に致死量の不整脈治療剤を注射して殺害した罪や患者2人に対する殺人未遂の罪で起訴され、9月に裁判が始まった。検察当局は犯行目的について「退屈しのぎに患者を重篤な容体にした上で蘇生させ、能力の高さを見せつけようとした」などと指摘している。 地元捜査当局は、同病院での174件の死亡例についても、男の関与の有無を調べている。男が過去に勤務していた複数の医療機関での不審死についても捜査を進めている。大衆紙ビルトは「戦後最悪の連続殺人の可能性がある」と報じている。 男は08年、同じ手口による殺人未遂の罪で