小説, おたく, ライトノベル史異聞, 寄稿図書館から始まるライトノベル史『スレイヤーズ!』は図書館で読んだのだと知人は言う。*1知人とは言っても、もう一回り年下の人間で、私よりも学がある。社会学などをやっている人で、サブカルチュアなどを真面目に研究している人だった。その彼とライトノベルについて話した時、そう聞いたのである。『スレイヤーズ!』は近所の図書館に入っていたのを読んだのだという話だった。彼のライトノベル暦はそこから始まっているのだという。『スレイヤーズ!』という小説『スレイヤーズ!』については今更語る必要もないと思う。『スレイヤーズ!』は第一回富士見ファンタジア大賞の準入選作で、以後巻を重ねて漫画化、アニメ化、映画化……などのメディアミックスを成し遂げたという人気作だ。現在でもドラゴンマガジン誌上では連載は続けられ、定期的に短編集が刊行されている。さすがに往時ほどの売れ行きはない