リオ五輪が間近に迫る中、その最終調整として多くの選手が出場したクラシカ・サン・セバスチャン、ツールでは躍動しながらも、最後の最後で不本意ながら”ガラスのエース”の本領を発揮してしまい大失速したバウク・モレンマ(トレック・セガフレド)が、その鬱憤を晴らす勝利を収めた。 ツール・ド・フランスで落車、リタイアしたアルベルト・コンタドール(ティンコフ)も出走するなど、多くの有力選手たちが顔を揃えたレースは、それにふさわしい白熱したバトルが終盤繰り広げられた。今シーズン限りで引退するホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)が、沿道の歓声を味方につけ、残り20kmで始まったバトルを先導する。アダムとサイモンのイェーツ兄弟で挑むオリカ・バイクエクスチェンジ、そして安定感抜群のアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)、トニー・ギャロパン(ロット・ソウダル)らを引き連れ、ホアキンが激坂を一気に駆け上がっていく。