千葉県成田市三里塚御料の三里塚記念公園に、皇族の使用を想定して建設されたといわれる防空壕(ごう)がある。 市が展示施設として整備、4月から一般公開しており、「貴重な歴史遺産であると同時に観光拠点として大勢の人が見学に訪れてほしい」(公園緑地課)と期待している。 市によると、同公園は宮内庁の御料牧場が成田空港の建設に伴い栃木県に移転した後、跡地の一部(2・9ヘクタール)を財務省から無期限で無償で借り、同市が整備して1969年に開園した。 防空壕は、子供の頃、太平洋戦争前後から内部に入って遊んだという地元の人の話から存在は知られていたが、公園が市に移管された後、入り口が封鎖され、詳細は不明だった。 宮内庁によると、この防空壕に関する資料は同庁では見つかっていないが、建設会社「間組」(東京都港区)が1989年に発行した百年史に「昭和16年(1941年)に宮内省から受注し、皇族用に施設を作った」と