90年代の米国ファンダム文化研究の延長としてインターネット時代初期のファン参加型コミニュティの実相を渉猟し、メディアとファンの関係変化の様相を報告。主に取り上げられているコンテンツ=コミュニティは、『サバイバー』『アメリカン・アイドル』『マトリックス』『スターウォーズ』『ハリー・ポッター』だが、コラムも含めると『ツイン・ピークス』『ブレア・ウィッチ』からポケモン、マーベル/DCマンガヴァース、北米におけるアニメ紹介のファンサブ活動や日本のコミケまで、思い当たるファン参加型のトピックは一通り押さえられている。 コンヴァージェンス・カルチャー: ファンとメディアがつくる参加型文化 作者:ヘンリー・ジェンキンズ晶文社Amazon 扱う題材の柔らかさ・馴染み深さに対して、メディア論部分は最終的に政治論に及ぶこともあってシリアスかつ生真面目(特にコンバージェンス convergenceという言葉の使
