11月1日、京阪電気鉄道(京阪電鉄)は大阪市の中之島駅近くで開業110年を記念するフォーラム「渋沢栄一翁と万博、関西の未来」〜今こそ、大阪・関西から次代を拓く〜を開催した。奇しくも、同日は大阪の今後を左右する「大阪市廃止・特別区設置」(いわゆる大阪都構想)の住民投票の実施日だった。 1910年に開業した京阪電鉄は、大阪・天満橋駅と京都・五条駅を結んだ。すでに京阪間に東海道本線が運行されていたが、その主眼は大阪と京都という大都市を短時間・短距離で結ぶことだった。そのため、大阪駅と京都駅はどちらも街はずれに開設される。 東海道本線が開業しても、京阪間では鉄道の恩恵を享受できない住民が多く、大阪財界から街と街をつなぐ鉄道の要望が高まった。 渋沢栄一らが創立した京阪 2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公・渋沢栄一は、日本鉄道(後の国鉄・JR東日本の前身の一部)をはじめ東京馬車鉄道(東