2014年01月23日 GCCのトランザクションメモリサポート GCC のリリースノートを眺めていたら、4.7 からトランザクションメモリのサポートが入っていたことに気付いたので、少し調べてみました。 ・トランザクションメモリとは? トランザクションメモリは、マルチスレッドプログラムにおいて、複数のスレッドからアクセスされる共有変数(メモリ)を保護するためのしくみのようです。 共有変数の保護には、従来は mutex などのロックが使用されてきました。しかし、ロックを使用したプログラム片(関数など)は、ロックの取得と解放の順番が重要なので、基本的には入れ子にできないという問題があります。常にプログラム全体に散らばるロックを意識する必要があるので、プログラムの部品化や再利用が困難になりますし、デッドロックのデバッグや品質保証は非常に高コストになりがちです。 一方トランザクションメモリは、原理的