菅直人首相は16日の衆院予算委員会で、昨年9月の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件をめぐる日本政府の当時の対応について、「これはあまり申し上げてはいけないのかもしれないが、確かに民主党代表選の渦中にあったことも多少の影響があったのかもしれない」と述べた。公明党の富田茂之氏への答弁。 首相と小沢一郎民主党元代表が争った党代表選は昨年9月1日告示、同14日投開票の日程で行われた。衝突事件は同7日に発生し、野党は中国人船長の扱いなどに関する菅政権の対応を厳しく批判してきた。首相の発言は、小沢氏との権力闘争のため事件処理がおろそかになったことを認めたもので、野党側の一層の追及を浴びそうだ。 【関連記事】 【ムービー】尖閣諸島沖、中国漁船衝突=海上保安庁提出映像 【特集】中国の軍用機〜謎のステルス戦闘機「殲20」〜 【特集】中国海軍〜その秘められた実力〜 【特集】尖閣諸島 緊張の海 菅首相