山田芳裕。 今、男達を熱くする茶の湯漫画。出て来る人出て来る人滾っていて大変である。 美学の為に殺人すら辞さない利休。 欲しい物なら万引きすら辞さない織部。 保身の為なら汚名も平気な有楽。 あれ?割と歴史通り? この漫画では「和の心が…」とか言わない。「こんなのもってんだぜ、いーだろー」「くそー」的な子供じみた感覚で茶道を語っている。そしてそれは正しい。作者は客がドコ座ればいいのかも知らない状態で連載を開始したのに、茶道の本音を見事に見切っている。茶の湯は物欲、と早々に喝破する清々しい姿勢。素晴らしすぎる。 本能寺の変の利休陰謀説、家康が北政所に惚れてた説など、俗説をうまく織り込んでおり、歴史マニア的には「今度はどの説を取るんだろう」的な楽しみがある。 茶道に限らず、何かの勃興期/変革期、というのは老若男女限らず、青春の中に居る。 そういう意味で、本作は利休、織部を一つの軸に、信長、秀吉、