橿考研が発表 方墳の濠(ほり)とみられる巨大な石溝が見つかった奈良県明日香村の小山田遺跡で、新たに石室への通路跡が見つかったと県立橿原考古学研究所(橿考研)が1日発表した。一辺約70メートルと推測され、飛鳥時代(7世紀)最大級の方墳と確定した。小山田古墳について橿考研は「出土した瓦片などから640年ごろの築造とみられる。当時の最高権力者の墓」と指摘。被葬者は舒明(じょめい)天皇か大臣(おおおみ)の蘇我蝦夷(そがのえみし)に絞られた。 橿考研は2015年1月、県立明日香養護学校の校舎建て替えに伴い、長さ約48メートル、上部幅約7メートル、底面幅約3.9メートル、残存する深さ約1メートルの石溝を発見したと発表。墳丘の斜面に板石を階段状に積む特異な構造も注目された。石溝は方墳の北辺と考えられ、橿考研は昨年12月から溝の南約60メートルの地点を発掘していた。