世界各国の科学者でつくる国連のIPCC=「気候変動に関する政府間パネル」は、地球温暖化に関する報告書を8年ぶりに公表しました。 温暖化が進めば熱波や豪雨といった「極端現象」の頻度や強さが増すとして、温室効果ガスの排出を削減するよう警鐘を鳴らしています。 IPCCは、先月26日からオンラインで開かれた会合で、最新の研究成果に基づく地球温暖化の現状や予測についての報告書を8年ぶりにまとめ、日本時間の9日午後、公表しました。 2015年に採択された国際的な枠組み「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えるよう努力することなどが目標に掲げられていますが、今回の報告書では、去年までの10年間の世界の平均気温が、すでに1.09度、上昇したとしています。 そのうえで、2050年ごろに世界全体の温室効果ガスの排出量が実質的にゼロになるペースで削減できた場合でも、2040年までに