昨年末から世界中で報道されている通り、元NASDAQ会長のBernard Madoff氏によるねずみ講詐欺事件は、被害総額が$65bn(約6.3兆円)超とも言われる、空前の詐欺事件となってしまいました。同氏は逮捕され、懲役150年の刑を受けて投獄されていますが、そのスキームや被害の全容はまだ解明されておらず、2009年9月現在でも、関係者の捜査や損失額の回収作業が続いているようです。 SEC(米証券取引委員会)は9月2日に、この事件について調査した内部報告書の要約を発表(WSJによるとフルレポートは4日発表)しており、それを受けて翌3日にはBloombergが、「SEC Never Did 'Competent' Madoff Probe, Report Finds(邦題:マドフ受刑囚も「仰天」、SECの詐欺事件を見抜く能力不足-報告書)」という、厳しいタイトルの記事を掲載していました。