普通だったら、「激突!」と、タイトルに付くところだろう。だって改憲派の代表的存在である小林節さん(慶応大学教授)と護憲派の代表的存在である小森陽一さん(9条の会事務局長。東大教授)が対談しているんだ。「激突」であり、「対決」であり、「白熱の討論」になるはずだ。 ところが、そうはなっていない。月刊『創』(8月号)に載ってるが、表紙には「自民党改憲案の杜撰」と出ている。改憲派、護憲派共に自民改憲案に反対なのだ。この席には僕も出ている。鼎談だ。僕も改憲派だから、「小林節・鈴木邦男」VS「小森陽一」の激突になるはずだ。いや、数年前なら、そうなった。ところが、そうはなっていない。 〈「護憲派」「改憲派」の枠組みが崩れた〉 と、『創』の見出しにはある。それほど自民党案がひどいということだ。そして、改憲派、護憲派も内情がかなり様変わりしてきた。そんな印象を持った。12ページの鼎談で、本文のタイトルはこう