kuro_ayuのブックマーク (140)

  • 第6回 最後に知る秘密

    誰でも「できる」ことと「できない」ことがある。「できる/できない」の間で迷ったり、不安を感じたり、無力感を持ったりしながら生きている。レビー小体病という「誤作動する脳」を抱え、できなくなったことと工夫によってできるようになったことを自己観察してきた著者が、「できる/できない」の間を自在に旅するエッセイ。 今年の初め、浴室から出るときに初めて転んだ。なぜか足拭きマットがなかったが、気にせず足を踏み出すと、ツルツルの氷の上を踏んだかのように鮮やかに滑り、全身が宙に浮かんだ。 生命の危機を感じたとき、時間は、映画「マトリックス」の世界のように超スローに切り替わる。(昔、車で軽い事故を起こしたときにも体験した。) このまま倒れたら、この硬い角に後頭部を強打して死ぬかもしれない。 助かっても脳へのダメージは深刻だ。出かけている夫が帰宅して、とんでもない格好で死んでいる私を見つける。警察が呼ばれ、何人

    第6回 最後に知る秘密
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2021/01/11
    “人間はもともと、何もかも同時には持たないようにデザインされているのかもしれない。そうでなければ、私など、すぐに付け上がりそうだ。”
  • 贈りものに関するエッセー - ホワイトデーに寄せて - ともの読書日記

    【今日の言葉】 おそらく私のスラブ的性格は西ヨーロッパ人よりも柔軟であり生まれつきもっと野蛮な のだろう。 (マリノフスキ「西太平洋の遠洋航海者」) 【読書日記】 こんにちは。ともです。 先週末はホワイトデー。うちの男ども(僕と息子)もにホワイトデーのお返しをしまし た。まったく、普段女性へのプレゼントなどとは無縁の世の男性達は苦労しているよう でこんな記事がネットに出ていました。 ■男が悩む義理チョコの返し方 2月14日のバレンタインデーに女性から愛の告白と共にチョコレートを贈られた男性が 、その1ヵ月後の3月14日にお返しをするイベントといえばホワイトデー。このイベン トは1980年に全国飴菓子工業協同組合が発案した日独自のものと言われており、男性 はキャンディーやビスケット、マシュマロなどをお返しするのが一般的とされています 。 このホワイトデーが近づくとデパートや洋菓子店などで

    贈りものに関するエッセー - ホワイトデーに寄せて - ともの読書日記
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2021/01/05
    “中沢新一は先に見たように、贈与経済の中にに新たな社会の可能性を夢みることにどう も興味があるようなのですが、同じ年に生まれ、同じ時期に大学で学んだ木庭顕は これに真っ向から反対します。 ”
  • 東浩紀「TwitterやYouTubeで『知の観客』をつくることはできない」 いまのネットにある「違和感」の正体 (7ページ目)

    「結局俺が支えている」という意識こそが問題だと気がついた ——そういう理想でゲンロンを初めて。 【東】ただ、モデルを作っただけで、結局ぼくが体力があるあいだ頑張って維持して、ぼくが倒れたらダメになるようだったら、やはりモデルは正しくなかったことになる。だから、これをモデルとして離陸させることが今後もぼくの目標なんですよ。ただ、これはいまはクリアに言えていますが、『ゲンロン戦記』に書いてあるとおり、長いあいだどこかで結局俺が支えている、とも思ってたわけですよ。その意識こそが問題だと気がつくのが2018年の末なんですね。 ——それでゲンロンの代表を降りて。 【東】代表を降りて、いまシラスというプラットフォームも始めて。シラスはいろんな人たちがテナントとして入ってくれることを想定しています。 ——東さん的な頭のいい人の失敗例としてよく見るのが、ほかの人たちもみんな自分ぐらいできて当たり前だと思っ

    東浩紀「TwitterやYouTubeで『知の観客』をつくることはできない」 いまのネットにある「違和感」の正体 (7ページ目)
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2021/01/04
    “「おっとゼロ円!? これ俺が社長だったらいっちゃうなあ!」みたいなこと言ってるんだけど、でもそのたびに社長の上田(洋子)さんにたしなめられている。「雪が降ったらだれかが雪を下ろさなきゃいけない」”
  • 竹村さん(竹書房)の「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は端的に言って間違ってるんだけど運用的には間違ってなくて、でも小零細はちょっと違うんじゃないかと思った点と、在庫情報の業界標準を作ろうとした|高島利行

    竹村さん(竹書房)の「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は端的に言って間違ってるんだけど運用的には間違ってなくて、でも小零細はちょっと違うんじゃないかと思った点と、在庫情報の業界標準を作ろうとした取り組み、2017年春のamazonショック、及び、一部大手における「品切・重版未定」の考え方について 今回も、ちょっと長いです。すみません。 竹書房、勢いありますよね。飯田橋駅至近のビル、何回も壊されても不死鳥のように蘇るという。儲かってんだろうなあ。羨ましいです。 すごく端的に書くと、竹村さんのおっしゃる「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は、在庫ステータス(詳細後述)の解釈としては間違ってると思います。なぜなら在庫ステータス[33:品切・重版未定]は30番代なので「出庫不可」が原則だから。ですが、運用から見ると簡単に間違ってるとは言えないのではないか、とも思っています。 今回は、

    竹村さん(竹書房)の「品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ」は端的に言って間違ってるんだけど運用的には間違ってなくて、でも小零細はちょっと違うんじゃないかと思った点と、在庫情報の業界標準を作ろうとした|高島利行
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    kuro_ayu 2021/01/04
  • 黙らなかった人たち 理不尽な現状を変える言葉(荒井裕樹) | 小説・エッセイ | 連載コンテンツ | WEB asta

    荒井裕樹 1980年東京都生まれ。2009年東京大学大学院人文社会系研究科終了。博士(文学)。日学術振興会特別研究員、東京大学大学院人文社会系研究科付属次世代人文学開発センター特任研究員を経て、現在、二松學舍大学文学部専任講師。専門は障害者文化論・日近現代文学。著書に『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』(現代書館)、『生きていく絵――アートが人を〈癒す〉とき』(亜紀書房)、『隔離の文学――ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『障害と文学――「しののめ」から「青い芝の会」へ』(現代書館)がある。

    黙らなかった人たち 理不尽な現状を変える言葉(荒井裕樹) | 小説・エッセイ | 連載コンテンツ | WEB asta
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    kuro_ayu 2021/01/04
  • 著者と語り、本に出会う体験を 「代官山人文カフェ」仕掛け人がつくる「つながる場」:代官山蔦屋書店|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 代官山 蔦屋書店の人文書担当・宮台由美子さん 書籍情報はこちら 東急東横線の代官山駅から5分ほど歩くと、旧山手通り沿いに代官山 蔦屋書店が見えてくる。3棟に渡る店舗には、ファッションやカルチャーの雑誌やライフスタイルの実用書のほか、子どもの絵も豊富に揃う。 なかでも人文書コーナーは、いまが浮かび上がる選書や作家のフェアを精力的に展開する。人文書担当は宮台由美子さん。人気イベントとなった「代官山人文カフェ」を立ち上げ、著者と参加者がともに人生について考え、語り合い、を手にとるきっかけを生み出してきた。「人文書は、意外と自分に関わることが書いてある」と話す、宮台さんに話を聞いた。 ファッションの街にある書店の棚づくり ファッションの街にある代官山 蔦屋書店は、インテリアや棚づくりもユニークだ。ファッションやライフスタイルの売り場が充実する同店で、人文書コーナーを担当

    著者と語り、本に出会う体験を 「代官山人文カフェ」仕掛け人がつくる「つながる場」:代官山蔦屋書店|じんぶん堂
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/29
    “コミュニケーションが上手な人が、正しいわけではない空間。今そういう空間ってなかなかないじゃないですか。初めて会った人とうまく話せなくても、話したいことがあるだけで尊いんです。”
  • プロ登山家が下山こそ重要と考える納得の理由

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    プロ登山家が下山こそ重要と考える納得の理由
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/29
    “でも私たちが生きていく中で、ピークって1回じゃないはずで、それより低いかもしれないけど、また次のピークがあるかもしれない。登山と一緒で登ったり下ったりを、私たちは繰り返していくんだと思います。”
  • 立命館の文化人類学者「研究は何でもOK」の驚異

    ――今はどんな研究をされているのですか? ケニアの「ビットペサ」(BitPesa)という仮想通貨について研究したいと思い、人類学の貨幣論などを勉強しています。 ブロックチェーンは、仮想通貨や暗号通貨を使った国際的な取引決済に使えますよね? でもそれだけでなく、地域の中で流通し、地域経済を創出するコミュニティー通貨のような使い方もできる。 ケニアのスラムでコミュニティー通貨がつくられたというニュースもあり、面白そうだな、と。だけど、現地に行って、ちっとも面白くなかったら、違うテーマになると思います。そうなったら、仮想通貨のことは忘れているかもしれません(笑)。 文化人類学は「何でもあり」 ――「もはや、人類未踏の地はない」と言われます。そうした中で、文化人類学者たちはどんなフィールドを対象としていくのでしょうか? 昔ながらの文化人類学は、狩猟採集民や牧畜民を対象にしてきました。そうした人々も

    立命館の文化人類学者「研究は何でもOK」の驚異
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/25
    “人類社会において、複数の貨幣が同時に使われることはいくらでもある。”
  • わたしはもうもどらない|本屋の時間|辻山良雄

    五月、店の営業を再開するとき、レジカウンターに透明のフィルムを設置した。フィルム越しに話すことは、最初、変わってしまった世界を否が応でも思い出させたが、いまその存在が意識にのぼることはほとんどない。 そうしたことはたくさんあって、さきほどまで話をしていた人が、帰り際にマスクを整える姿を見て、ああ、そうであったと、いまの状況を思い出した。あたらしいルールは身体に習慣化されているが、なんのためにそれをしているのか、肝心なことを忘れてしまったような…… なんのために? 現在カフェでは対面の席は作らず、お客さんには間隔をあけ、横並びで座るようお願いをしている。ある日、二人連れの若い女性がカフェに入ろうとしたとき、席は対面テーブルの椅子を間引いた、一席しか空いていなかった。 いま、お二人では入れません。がそう断ったところ、カウンターにいた初老の男性が、向かい合って座ることはできないのでしょうかと尋

    わたしはもうもどらない|本屋の時間|辻山良雄
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/18
    “「あそこによくわからないけど、ひたすら高速回転しているやつがいる」。近づくと巻き込まれ、消耗することはわかっていても、「もっと」という欲には人を動かす力があるのだろう。”
  • 経済小説家はどうやって当事者を取材しているのか?

    私は今般『国家とハイエナ』という書き下ろしの国際金融小説を上梓した。破たんした国家の債務を二束三文で買って、金利やペナルティを含めた全額を支払えと欧米の裁判所で訴え、債務国の外貨準備、原油タンカー、航空機、政治家の隠し資産、はては人工衛星打ち上げ契約まで差し押さえて、投資額の20倍、30倍のリターンを上げるヘッジファンドの話である。こうした「ハイエナ・ファンド」は米国に何十もあり、代表的なものが「共和党のキングメーカー」の異名をとるポール・シンガー氏(推定個人資産約2500億円)のエリオット・マネジメント(以下エリオットと略)だ。同ファンドは、ペルー、コンゴ共和国、ギリシャ、アルゼンチンなどを相手に、次々と勝利を収めてきた。今年4月に決着したアルゼンチンとの15年戦争では、1億8500万ドル程度で買ったアルゼンチン国債で22億8000万ドルの利益を上げた(ブルームバーグの報道などから推定)

    経済小説家はどうやって当事者を取材しているのか?
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/17
    “作品の取材もまたゼロクリアーである”“どんなに有名になっても、いい情報は向こうからはやって来ない。取材に関しては、ベテラン作家も新人作家も同じである。”
  • Lesson986想いの居場所 - おとなの小論文教室。

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    kuro_ayu 2020/12/09
    “「おいしいね。」 「哀しいね。」 「嬉しいね。」 そんな想いを共有できる 自分の居場所”
  • 85歳、角野栄子さんが語る「閉塞感のある日常に面白さを見つけるたった一つのコツ」 仕事を辞めたいと思ったことはない (3ページ目)

    書き続けるための、毎日のルーティン ——まだまだ書き続けるために、普段から心がけていることは? 【角野】瞬発力で書く人もいるけど、私はコツコツ派。だから1日のルーティンが決まっています。仕事をする時間も、事の時間も決めていて、毎日11時から午後3時か4時までが仕事の時間。前は仕事を終えてから買い物に行ったり、コーヒーを飲みに行ったりしたけれど、コロナでできなくなったでしょ。だけど、もう85歳だから歩かないと動けなくなると思って、なるべく人のいない静かなところを選んで散歩しています。同じ道を歩いていると、「新しい家が建った」とか「ハーブのお庭をつくってる」とか気がついてだんだん面白くなってくるのよ。 「面白がる」ということをしたほうがいい。みのむしがたった1つ、うちの壁にぶら下がっていたことがあったの。壁だから、身を隠す葉もなければ、オスとメスとの出会いもないだろうなと思いながら大事に見守

    85歳、角野栄子さんが語る「閉塞感のある日常に面白さを見つけるたった一つのコツ」 仕事を辞めたいと思ったことはない (3ページ目)
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/09
    “本当のキャリアアップというのは、その人自身が生き生きとして、自分で考えて工夫をして、何かを生み出していくということ。それに尽きるのではないかしら。”
  • 第3回 中年・高齢女性の貧困が問題にされないワケ

    前回は、高齢女性の貧困率がほかの年齢層や男性の貧困率から突出して高いことを指摘しました。65歳以上の女性の貧困率は、22.3%。5人に1人が貧困状態なのです。 しかし、この数値はどのような家族構成の女性でもすべて含んでいます。つまり、まだ配偶者が健在な方も、成人した子どもと同居している方も含まれるわけです。貧困率は、世帯の人の合算所得で計算しますから、そのような方々の貧困率はそれほど高いわけではありません。際立って高いのは、一人暮らしの女性です。図1をご覧ください。一人暮らしの女性の貧困率は、勤労世代(20~64歳)においても29.2%と、ひとり親世帯を除くほかの世帯タイプに比べて突出して高く、高齢期では50%に近くなります。 考えてみれば、女性の多くは、いつかは一人暮らしとなる確率が高いです。未婚のまま一生過ごす人や、離婚する人も増えていますし、結婚していても、夫の方がよりも年上の場合

    第3回 中年・高齢女性の貧困が問題にされないワケ
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    kuro_ayu 2020/12/06
    “女性の貧困を語る時に、将来の出生率の話をするのは、すべての女性に対してきわめて失礼”
  • 失敗しても大丈夫! 木ノ戸昌幸さん「まともがゆれる」に学ぶ力を抜いて生きるコツ|好書好日

    木ノ戸昌幸(きのと・まさゆき) NPO法人スウィング理事長。 1977年、愛媛県生まれ。立命館大学文学部卒。引きこもり支援NPO、演劇、遺跡発掘、福祉施設等の活動・職を経て、2006年にスウィングを設立。 木ノ戸さんは1977年、愛媛生まれ。子ども時代は優等生だったが、思春期の頃から「いい学校、いい会社、いい給料」という既存の価値観になじめなくなった。20歳のときに引きこもりや不登校の支援団体に関わり、「自立しなくていいし人に迷惑かけていいし目的をもたなくても生きていけるんだ」と思えるようになった。あるとき知人から、予想外の出来事が起こって「毎日笑えるよ」と聞いたことで、福祉の仕事に興味を持ち、26歳で福祉施設で働き始めた。そして、そこで出会った仲間たちと、2006年4月に NPO法人スウィングを立ち上げた。 障害者が障害者福祉施設で働くことを「福祉的就労」と呼ぶが、スウィングもそのような

    失敗しても大丈夫! 木ノ戸昌幸さん「まともがゆれる」に学ぶ力を抜いて生きるコツ|好書好日
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/06
    “人間の成長っていうのは変化するよりも元の自分自身に帰っていくことっていう気がする。がんばってなんぼって言い方があるけど、逆じゃないか。力抜いた方が自分を出しやすい”
  • 女性の「自死」急増の背景にある労働問題(今野晴貴) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    様々なメディアが報じているように、コロナ禍において女性の「自死」が急増している。警察庁の発表によれば、今年7月から10月までの女性の自殺者数は2,831人(暫定値、11月16日集計)であり、前年の同じ時期と比較して4割以上増加している。 自死が増加している背景には、新型コロナの感染拡大に伴う経済的な影響、生活環境の変化、育児負担やドメスティック・バイオレンスなど家庭内の問題など、様々な要因があると考えられるが、見落としてはならないのが職場における「労働問題」だ。 私たちNPO法人POSSEがNHKと共同して実施した聞き取り調査では、コロナ禍の「労働問題」が女性の生活やメンタルヘルスに与えている影響について、一定の手がかりを得ることができた。いくつかの事例を紹介し、自死の拡大を防ぐために私たちに何ができるかを考えたい。 非正規女性を直撃したコロナ禍 事例を紹介する前に、統計データを確認しよう

    女性の「自死」急増の背景にある労働問題(今野晴貴) - エキスパート - Yahoo!ニュース
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    kuro_ayu 2020/12/05
    “会社からは「頼んだ時だけ仕事が発生する契約だから、休業ではない」と説明された。会社が休業の事実を証明してくれなかったため、休業給付金を利用できなかった。”
  • 「生活と結びついた言葉で語る沖縄の現実」 上間陽子『裸足で逃げる』『海をあげる』編集者インタビュー/上|じんぶん堂

    記事:筑摩書房 書籍情報はこちら 初めての印象は「すごいものを聞いた」 上間さんと初めてお会いしたのは、前の職場で「atプラス」という雑誌をやっていたときです。岸政彦さんに責任編集をお願いして、生活史の特集号をつくったんですね。寄稿いただく方たちとの顔合わせも兼ねて大阪で研究会をしたんですが、そのときに上間さんは完成原稿に近いものを持ってきました。「キャバ嬢になること」っていう、『裸足で逃げる』の頭の原稿です。いま思うとそれに打たれたような気がします。 ――文章の力に圧倒されたんでしょうか 最初は耳だったんですよね。上間さんがその原稿を朗読されて。ひとをいたわるような声というか、とってもいい声で。「すごいものを聞いた」と思いました。『裸足で逃げる』も『海をあげる』も、「聞く」というのがすごく大事なモチーフだと思います。僕の最初の印象も「聞いた、聞いてしまった」というものでした。 語りをなる

    「生活と結びついた言葉で語る沖縄の現実」 上間陽子『裸足で逃げる』『海をあげる』編集者インタビュー/上|じんぶん堂
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    kuro_ayu 2020/12/02
    “――文章の力に圧倒されたんでしょうか  最初は耳だったんですよね。”
  • 個人と組織・法人(49) | 恵比寿ガーデン法律事務所

    枝分節集団であるイエにせよ、その諸要素が転写されたタイプのカイシャにせよ、これらの集団をひたすらéchange を繰り返すヴィークル(いわばéchangeマシーン)と見て、このヴィークルの「存続・永続」を絶対視する思考が存在します。ところが、こうした思考は、第一に、個人の自由を脅かす危険なものと言えます。 「ここで政治と呼ぶのは、紀元前8世紀にギリシャで誕生した、自由を指導原理とする全体社会組織の、その自由を実現する仕組ないし装置のことである。」 「自由とは、「贈与交換を典型とし、しかし言語行為や記号連関をも含む、échange(交換)によって媒介される相互依存(réciprocité)に由る支配従属関係」からの解放のことである。échangeと無縁に見える端的な暴力もこの関係の一形態である。réciprocitéは定義上集団を発生させ、また集団内と集団間で展開される。かつ、さまざまなリソ

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    kuro_ayu 2020/12/02
    “自由とは、「贈与交換を典型とし、しかし言語行為や記号連関をも含む、échange(交換)によって媒介される相互依存(réciprocité)に由る支配従属関係」からの解放”
  • 松岡正剛の千夜千冊

    先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、

    松岡正剛の千夜千冊
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    kuro_ayu 2020/12/02
    “声の文化と文字の文化”
  • ローマの窓から平和憲法が見える-木庭顕「法学再入門:秘密の扉-番外篇」 - ともの読書日記

    【今日の言葉】 だがそのまえに、呪わしい欲望が、軍勢をとらえるのではないか 壊してはならぬものを、壊すことになりはしないか (アイスキュロス「アガメムノーン」) 【読書日記】 こんにちは。ともです。 今日は、雑誌『法学教室』2015年8月号に掲載された木庭顕「法学再入門:秘密の扉-番外篇」を読みます。 ■番外篇とは何か 木庭先生による「法学再入門:秘密の扉」は、「民事法篇」が2015年3月で終了してしまい、最近は『法学教室』を読むことも無くなっていました。が、なんと8月号に「番外篇」が予告されているではないですか。で、刊行前に「番外篇」とは何かについて、いろいろと妄想してしまいました。 ふと頭をよぎったのは、木庭顕「ローマ法案内」の序における「『ローマ法』は私法であるとは限らない」という一節です。 最近では、ほぼコンセプトを同じくする「公法・刑事法の古典的基礎」http://catalog

    ローマの窓から平和憲法が見える-木庭顕「法学再入門:秘密の扉-番外篇」 - ともの読書日記
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    kuro_ayu 2020/12/02
    “日本における最大の実力組織は暴力団と米軍であると指摘し続けてきた木庭先生から見れば、米軍とともに横断的実力形成・軍事化を図る「集団的自衛権の行使」は「占有違反である」ということは至極もっとも”
  • 自己利益を厳密に計算する思考なしに真の信頼は築きえない -木庭顕『法学再入門 秘密の扉―民事法篇』を読む- - もちつけblog・はてなブログ版(仮)

    木庭顕『法学再入門 秘密の扉―民事法篇』を読んだ。 法学再入門 秘密の扉―民事法篇 作者: 木庭顕 出版社/メーカー: 有斐閣 発売日: 2016/05/25 メディア: 単行(ソフトカバー) この商品を含むブログ (6件) を見る 内容は、「法律学の学習になじめない学生のために著者が実際に行った講義を、紙上で余すところなく再現。『二ボレ』Profと学生たちによる、面白くて鋭い、白熱した議論が展開される」といった内容。 AMAZONレビューにもあったが、正直、特に後半は難易度が高い。 以下、面白かったところだけ取り上げる。 「皆」から見捨てられた「最後の一人」 もし「皆(みんな)」で見捨てたならばどうか。 (19頁) まえに取り上げた木庭のと同様、占有の話である。 「みんな(多数派)」があてにならないときどうするか。 彼らに見捨てられた「最後の一人」に、法は焦点を当てる。 たとえどちら

    自己利益を厳密に計算する思考なしに真の信頼は築きえない -木庭顕『法学再入門 秘密の扉―民事法篇』を読む- - もちつけblog・はてなブログ版(仮)
    kuro_ayu
    kuro_ayu 2020/12/02
    “相手のことを詮索しない、相手の自由を尊重することが重要である、唯一、信頼できるかどうかだけを見る。それが木庭における「信頼 (bona fides・善意・信義則)」の要である...むしろ、厳密な利益計算が求められる。”