今や衆議院の3分の2を占める民主党であるが、政権を率いる鳩山由紀夫首相と小沢一郎幹事長には、本質的に重要なものが欠如している。それは、「コスト」意識である。 「恵まれた家庭に育った」彼らは、政治資金の管理がずさんなばかりか(小沢幹事長については、到底ずさんには思えないが)、大切な「コスト」意識が欠如してしまったのである。 コストとは、機会費用、つまり時間、カネである。小沢幹事長の政治資金問題とそれに対する首相の「戦ってください」発言、鳩山首相自身の「子ども手当」問題など、コスト意識があればとっくに解決済みの案件である。 コスト意識があればとっとと釈明している 小沢幹事長は政治資金問題が明るみになった昨年3月の時点で、その後の“コスト”を考えれば、釈明することを決断しただろう。 そもそも、代表を辞任した時点できちんと自らの政治資金問題を公に説明する機会はいくらでもあった。そうすればせっかくで
◇致命的なセンスのなさ◇ 本誌が出るころには、オバマ大統領来日騒ぎが佳境だろう。そしてもちろんそこでの大きな争点となるのは、インド洋での海上給油問題となる。で、ぼくの予想だけれど、おそらく鳩山政権はいまの給油中止の方針を撤回させられるか、そうでない場合には他のところですさまじい譲歩や便宜供与を余儀なくされるはずだ。 というのも、鳩山政権はこれについて何の準備もなければビジョンもないとしか思えないからだ。 アメリカ側はもちろん、大統領来日できちんと成果を上げようとして、10月初めからアメリカの高官がかなり日本に対する根回しをしているとの報道が入っていた。ところが日本側は、当初この点についてもあれこれ見解が錯綜。そして一応給油停止を決めた10月半ばに、岡田外相がいきなりアフガニスタンとパキスタンを訪問した。アメリカ側がかなり強硬に押してきて、泡を食ったんでしょう。 さて……まずこの時期
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