東京工業大学は、親が大学を卒業していない学生向けの給付型奨学金制度を2020年度から始める。ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典栄誉教授の寄付を基に設立した奨学金制度の中に、大学独自で予算を確保して新設する。20年度以降入学の学生が対象。親の学歴に関係なく大学に進学しやすくなるように経済支援する。同様の奨学金は米国ではあるが「日本では初めてでは」と同大では見ている。 新型奨学金について水本哲弥理事・副学長(教育担当)は、「親に遠慮して大学に行きにくい学生を減らしたい」と狙いを説明する。地方在住者や女子生徒らが、大卒者でない親から「無理に大学に行かなくても」と言われたとしても、本人の進学希望が通りやすいように支援する。 新型奨学金の対象は両親か、親が1人の場合はその親が、大学を卒業していない家庭の学生だ。入学後の公募で各学年15人程度に、学士・修士課程で月額5万円を支給する。原資は東京工