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自民党の村上誠一郎衆院議員が6月10日、日弁連が主催した安保法制に反対する集会に出席し、自民党の執行部を「あまりに傲慢」と批判した。会場には弁護士や野党議員ら190人が参加し、それぞれ安保法制に批判的な意見を述べていたが、集会の途中で、与党・自民党に所属する村上議員が姿を見せ、マイクを握ると大きなどよめきが起きた。 村上議員は9日の自民党総務会で、安保法制について「党議拘束を外すべきだ」と発言したところ、執行部の一人から「最高裁判決(砂川判決)を読んだことがあるのか」と問われたという。そこで村上議員が「あなただけですよ、砂川判決が(集団的自衛権の)根拠だと言っているのは」と反論すると、「学者は、最高裁判決までおかしいというヤカラだから、話を聞く必要がない」と言われてしまったのだという。 村上議員はこうしたやり取りに激怒したとして、「学者がそろって違憲だと言っているのに、自民党がそれを無視す
前回は、安保法制の諸論点のうち、日本の防衛に直接かかわる点について取り上げました。日本の防衛を確実なものとし、抑止力を維持するための現実的な選択肢としては、日米同盟の信頼性を高める以外にはありません。そのためには、技術的にも、政治的にも集団的自衛権の行使容認が必要であると申し上げました。だからこそ、そのような重要な政策変更を、妙なごまかしや周辺的な事例を提示することで切り抜けるという発想は良くないと。 本日は、日本の防衛とは直接にはつながらない、「国際平和共同対処事態」について考えたいと思います。国際平和共同対処事態とは、普通の日本語で言えば、何らかの地域紛争ということでしょう。冷戦終結後も、ソマリア、旧ユーゴ、ルワンダ、スーダン、アフガニスタン、イラク、シリア、リビア、ウクライナなどで深刻な人道的危機を伴う地域紛争が発生しており、国際社会はその都度介入の是非について苦慮してきました。日本
(英エコノミスト誌 2014年5月10日号) 長らく危機が続くタイは、崖っぷちに近づいている。政府と反政府勢力の両者が妥協しなければ、崩壊してしまう恐れが十二分にある。 現状を見ていると絶望感に襲われる。10年前のタイは輝かしい模範であり、東南アジアでも活気あふれる民主主義と盛況な経済の両立が可能なことを示す珍しい証拠だった。 これを5月7日のタイと比べてみるといい。この日、首相のインラック・チナワット氏が2011年に親類を優遇するために国家安全保障会議事務局長を更迭した人事に関して、憲法裁判所が首相と閣僚9人を失職とする判決を下した後、タイは混乱状態に陥った。 適切な法的手続きが見せかけで、インラック氏の縁故主義に対する嫌悪感があったにもかかわらず、この人事は首相の失職に値するほどの違法行為ではなかった。憲法裁の判決はむしろ、タイがどれほど地に落ち、どれほど深く分裂し、同国の制度機構がど
もりもりと選挙結果の分析をしております。 で、選挙対策や戦術を担当している人たちを前に、ダイジェストを披露するとですね、地方選挙にもかかわらず主要な争点の上位に「景気・雇用」とかが出てきて、別に中央銀行を県で完備しているわけでもない自治体の選挙なのに、どうやってそういう有権者の希望を政策主張で満たしていくのか頭を抱えることになるわけです。 そうすると、ややもすると「姿勢を低くして、有権者の目線に合わせた政策主張を」とかいう話になりがちです。婉曲な表現ですけど、低い視野しかもっていない有権者の目の高さに合わせろという意味であり、要するに有権者は馬鹿でござるという内容に感じ取れるわけでございますね。 でも私たちは知ってるはずなんですよね。人間というのは仕事であれ趣味であれ、没頭できて能力を開発できる時間というのは限られていて、たとえ政策に詳しくなくとも車の売り方には熟達しているとか、魚の鮮度は
【プロフィール】常見陽平(つねみようへい) 身長175センチ 体重85キロ 千葉商科大学国際教養学部准教授/いしかわUIターン応援団長/働き方評論家/社会格闘家 北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)。リクルート、バンダイ、ベンチャー企業、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師(現:准教授)。専攻は労働社会学。大学生の就職活動、労使関係、労働問題、キャリア論、若者論を中心に、執筆・講演など幅広く活動中。平成29年参議院国民生活・経済に関する調査会参考人、平成30年参議院経済産業委員会参考人、厚生労働省「多様な選考・採用機会の拡大に向けた検討会」参考人、「今後の若年者雇用に関する研究会」委員、第56回関西財界セミナー問題提起者などを務め、政策に関する提言も行っている。 執筆・講演のご依頼、お問い合わせなどはy
「大阪都構想」にはとてつもない設計図、工程表、説明書が必要だ。いよいよ今年の夏に設計図を完成させるという状況になってきたときに、大阪維新の会以外の政党から進め方についてストップをかけられた。 四つの案で議論しているが、二つの案は明らかに不合理。大阪市内を五つか七つに分けるのが大きな分岐点だが、七つの案は財政のシミュレーションでほぼ成立しない。五つに分ける案が非常に有力で、残りは大阪の繁華街であるキタとミナミを一つにまとめるのか、この1点だけ。キタとミナミを分ける案に議論を集中させてくださいと提案しました。ところが議会では反対。「四つの案のままで議論しろ」と。このままでは5年かかっても案をまとめることはできない。 法定協議会、議員の意思表示に反して一つの案に絞った設計図づくりを進めようと思えば、今回の(出直し)市長選で市民の後押しを受けなければならない。 「選挙をやる必要はない」「大義がない
バンコクでは異常が日常となっている。 タイのインラック首相の退陣と兄のタクシン元首相の影響力排除を求める反政府派が首都の完全閉鎖を宣言するなかで、きょう総選挙が実施される。 反政府派は投票阻止をめざしており、混乱は必至。一部の地域では反政府派の妨害で立候補届け出もできず、下院開会に必要な定足数…
9月に行われた自民党の総裁選びは安倍晋三元首相が制し、大変な盛り上がりを見せた。現在は野党の党首であるが、いずれ首相になるかもしれない人を選ぶ訳だから、この3年間とは異なって盛り上がったのは当然である。日本のような議員内閣制では、選挙民は代議員を選び、代議員が首相を選ぶ。大統領制のように、選挙民が直接、国家の指導者を選ぶ訳ではない。 首相公選制に賛同する人も多い。日本維新の会の「維新八策」にも入っている。自民党の末期から現在まで、次々と首相が選ばれてはつまらないことで能力や意志の弱さが露呈して辞めていった。それなら、国民に直接選ばせろという感情が高まって首相公選論の人気が上がったのだろう。 漢字を読めないことを なぜ見抜けなかった しかし、代議員が首相を選ぶという方式には、民主主義の思想家たちの深い知恵が反映されている。民主主義の偉大な思想家たちは、民衆が、その仲間のうちから公正で思慮に富
北海道帯広市 · twilog.org/ynabe39 渡邊 芳之(わたなべ よしゆき、1962年4月22日 - )は日本の心理学者。帯広畜産大学人間科学研究部門(人文社会・体育学分野)教授。博士(心理学・東京国際大学)。 佐藤達哉、尾見康博との共同研究を中心に心理学論、心理学史、人格心理学や血液型性格分類の批判的検討などの分野に論文・著作を持つ。趣味はレコード蒐集。 http://ja.wikipedia.org/wiki/渡邊芳之 渡邊 芳之 -帯広畜産大学- http://www.obihiro.ac.jp/ichiran/watanabe_yoshiyuki.html 渡邊芳之 @ynabe39 「いじめ」といわれるものが「逸脱に対してコミュニティの正義や秩序を守るための私的制裁」の一種であるというのは内藤朝雄さんを始めいじめについて細かく分析している人の間ではおよそ共通認識になっ
さて前エントリで触れなかったのが、議会多数派による意思決定がいかなる個人も基本的人権を奪われてはならないとする(1)リベラリズムに反していた場合にはどうするか、という問題である。まず確認すべきなのは、この点に関する最終的な判断は憲法98条1項および81条によって裁判所に委ねられており、ということは実際に損害が発生したことを前提に提起される訴訟においてしか確定されないということである。だがもちろんそれは立法が実現したあとの・事後的段階であり、そこにおける判断を踏まえて投票の場面における意思決定を行なうことは端的に不可能である。我々は、事後に裁判所がどのように判断するかを予期し、その予期に対して賭けざるを得ないということになるだろう。 だがもちろん我々としてはできるだけ分のいい賭けを挑みたいだろう。そこで私としては、内閣法制局が行なう法令審査を信頼することが一つの相当安全な手段になると考えてお
エジプトが混沌としている。 断食月明けの祝日が終わった直後の8月14日、軍は一斉にムルスィー前大統領派の強制排除に乗り出し、1週間で800人以上の死者を出した。衝突はその後も各地で続き、外出禁止令が発出され、20日にはムスリム同胞団の最高指導者ムハンマド・バディーア氏が拘束された。その前日には、ムバーラク元大統領の保釈可能性が浮上している。これはいったい何だ? 2年半前に転覆した旧体制を復活させることなのか? 混乱しているのは、事態の展開ではない。それを見つめるエジプト、および中東の知識人や活動家たちの言説である。7月の軍クーデター以降同胞団系のメディアは閉められているので、エジプト国内メディアのほとんどが軍に支えられた暫定政権支持派だろうが、その同胞団に対するバッシングは、凄まじい。同胞団=テロリスト、ファシスト、独裁、といった常套句が溢れ、「同胞団は終わった」と主張する。 すでに暫定政
科学・文化 山本太郎氏当選に思う--噛みしめるべき格言「教育のない民主主義は無意味 科学と理性に背を向けた人を信任 7月21日の参議院選挙は自民党圧勝という結果になった。私は特定政党を支持しないが、自民党の影響力が強まり政治が混迷して、何も決められない状況が終わることは一国民としてうれしい。 ところが残念なことがあった。東京選挙区で反原発を過激に主張する俳優の山本太郎氏が当選したことだ。私は原則として選挙での民意を尊重する。しかし山本氏は当選するべきではないと考えていた。 偉そうに聞こえたら恐縮だが、私はこの結果に「日本社会の敗北」という感想さえ抱いた。そして「悪霊」(意味は後述)が社会を覆った恐怖を感じた。科学的な判断力を養わない教育、有名人に面白がって投票する幼稚な政治文化、理性的な判断をしない情報弱者の多さなど、日本で観察される問題の悪しき集大成が、山本氏の当選につながっている
国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 作者: ダロンアセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,稲葉振一郎(解説),鬼澤忍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/06/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (30件) を見る ということで読み始めました。上下巻の本だし中身が濃そうなので、この出張中に全部読み終えるのはとても無理だろうと思って上巻しか持ってこなかったけれど、思ったよりサクサク読める。というのも、中身のほとんどは歴史的なエピソードで、しかもそのエピソードを細かく読み込まないと議論が理解できないというものではないから。 そして、そこで言われていることはきわめて単純。すなわち: 包括的で多元的な制度を持っている国は発展します。収奪的な制度のもとではダメです。 基本はこれだけ。 そして本書のほとんどは、「ここの経済はこんな具合に収奪的でした。だから発展しませ
エジプト争乱2年後の出来事として50人以上の死者を出す争乱が起きた。この2年間のエジプトでは最大の争乱だった。原因は、昨年2月のポートサイドのサッカー場騒乱の暴徒21人に1月26日、一審の死刑が下ったことの反発に加えて、いわゆる「エジプト革命」の2周年記念である(参照)。 今回の争乱について日本で報道がないわけではないが、2年前に比べるとその扱いは小さい。また「この動乱は反革命であり、革命はまだ進行中である」といった議論も見かけた。私の見るところを簡単にまとめておこう。 今回の騒乱の主導者については、フーリガン、ムバラク政権支持者、その秘密警察残党、金でつられたバルタギー(ギャング)といった指摘が目立つ。いわば混乱のための混乱を求める暴徒という指摘である。 概ね当たっていると見られるが、これらの指摘は、現状のモルシ政権側の見立てをなぞっている面もあり、注意が必要だ。 暴徒によるものか、2年
相変わらず夏野剛さんのツイートが凄いことになっており、まさに「名は体を表す」感じで、夏の剛な熱く暑い議論になっております。本名が山本一郎である私からしますと、その名前ですでにオチがついているあたりに限りない羨望を感じます。 夏野剛氏による匿名論と格差論 http://togetter.com/li/433168 概ね意見としては私は賛成でありまして、比較的数多く匿名の罵倒コメントが来たり、訳の分からない議論を吹っかけられることはありますので、実名匿名云々のところは感覚としては理解できます。また、格差論や投票の資格のところも、ちゃんと考えもせずに矛盾する政策を支持する人には投票する権利なんて本来要らないんじゃないのという気もしないでもありません。夏野さんも例示している通り、増税は反対だけど福祉削減も反対とかいう馬鹿は投票以前に知性を疑うのは仕方のないことです。 ただ、この一連の議論の問題とい
いま最も深刻な問題は「民主主義の機能不全」。「日本の民主主義は民主党が息の根を止めてしまった」とならないことを望む 波頭亮(経済評論家) 自民党、民主党の総裁選、代表選が喧しく報じられている。また橋下徹氏率いる維新の会も毀誉褒貶含めて世の耳目を集めている。財政再建と消費税増税、年金や社会保障といった日本の構造問題に加えて、原発問題やTPPといったトピック、さらには竹島・尖閣諸島問題による安全保障に関する議論までがわき起こり、2012年9月現在、まさに日本は政治の季節真っ盛りを感じさせられる毎日である。 しかし、連日TVや新聞を賑わしている政治報道に接していて、とても不思議に感じることがある。 「わが国の民主主義政治のしくみを健全化すること」を主張する議論がまったく聞こえてこないことである。 今の日本が陥っている民主主義政治の機能不全は、消費税や年金、原発やTPPといった個別の政策よりもずっ
お菓子っ子 @sweets_street これは民主主義に限らないことですが、一部の人間だけで物事を決めないでコンセンサスを得ることがなぜ重要かと申しますと、第一に良く言うと公平感の維持。悪く言うとガス抜きです。いつも一部の人間だけで物事を決められてしまうと、それがどんなにうまくいっていたとしても(続 2012-09-08 10:37:45 お菓子っ子 @sweets_street 受)必ず「知らないところで知らない奴が勝手に物事を決めている。密かに自分たちのためにならないことをしているのではないか」という疑念を抱かれるようになってしまいます。意思決定に携わる一部の人間達がどれだけ献身的な態度で臨んで良い仕事をしたとしてもです。(続 2012-09-08 10:41:12 お菓子っ子 @sweets_street 受)人間の集団を崩壊させる最たるものは疑心暗鬼です。一度疑いが生まれると、金
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