カタツムリの殻はもともと右巻きなのに、左巻きに進化した種が存在するのは、右巻きを好んで食べる天敵のヘビのおかげとする説を東北大の細将貴研究員(進化生物学)らのグループがまとめ8日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。 細さんは「天敵の存在が種を分化させていることを実証できた。生き物の進化を考える上で興味深い」と話している。 グループは、東南アジアや沖縄県の石垣島などに生息するセダカヘビの仲間が、右巻きを効率よく食べられる特殊な歯を持つことに着目。ヘビのいる地域と、左巻きが存在する割合を文献などで調べた。 その結果、本州や九州を含むヘビのいない地域では、生息するカタツムリ141属のうち左巻きは数%しかいなかったが、ヘビのいる地域では57属のうち20%以上が左巻きだった。