今日、メールで長文のレポートを受け取った。フランスの大統領選挙結果についての飛幡祐規さんの分析だ。サルコジ候補の主張は、薄ら寒いほどに石原都知事や安倍晋三総理に通じるものがある。テレビ討論とイメージ戦略の織りなす政治ドラマは、小泉劇場以後の日本の光景でもある。ただし、「サルコジ対ロワイヤル」という対決軸は、参議院選挙を前にした日本の政治模様とは大きく違う。じっくりと呼んでみていただきたい。 フランスの大統領選 今年のフランスの大統領選について、1974年のジスカール・デスタン大統領時代以来、この国の政治と社会の変遷を見てきた住民の視点から書いてみたい。 ふたつのフランス サルコジ新大統領とロワイヤル候補への投票率を地方、社会階層、年齢分布などから比較すると、「ふたつのフランス」があらわれる。サルコジはフランスの北部・東部・地中海沿岸、ロワイヤルは西部のブルターニュ地方と南西部で過半数をとっ