全14巻で大団円を迎えたマンガ『ダンジョン飯』。その作者である九井諒子先生は、じつはかなりのゲームファンであることが判明! 週刊ファミ通の特集にかこつけて、ただただゲームのお話をする取材をお願いしたところ、なんと快諾をいただきました。しかし、そのゲーマーっぷりは我々取材班の想像を超えるもので……。納得のタイトルが並ぶ貴重なインタビューをお届けします。
――菱田さんはサンライズ(現・バンダイナムコフィルムワークス)入社2年目で『∀ガンダム』に参加し、演出助手や絵コンテを担当しています。当時、どのような気持ちでスタジオに入ったのでしょうか? 菱田 そもそもサンライズを志望したのは、小さい頃に見た『機動戦士ガンダム』に衝撃を受け、その後ものめり込んだのがきっかけです。学生時代にはアニメだけでなく、富野(由悠季)監督の小説もすべて読んでいましたね。当然、サンライズに入ったからには富野監督と仕事をしてみたいという思いがありました。 ――そのチャンスが意外と早く巡ってきたわけですね。 菱田 入社してすぐのタイミングで「次の『ガンダム』を作るらしい」という噂がありました。チャンスがあれば関わりたいと思い、自発的にコンテを描いていたら実際にチャンスが巡ってきて、演出助手というかたちで『∀ガンダム』の現場に入ることができたんです。 ――『∀ガンダム』は、
金原ひとみさん=篠塚ようこ撮影 金原ひとみ(かねはら・ひとみ) 1983年東京都生まれ。2003年に『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞を受賞。10年『TRIP TRAP』で織田作之助賞、12年『マザーズ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、20年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、21年『アンソーシャル ディスタンス』で谷崎潤一郎賞、22年『ミーツ・ザ・ワールド』で柴田錬三郎賞を受賞。そのほか『腹を空かせた勇者ども』『ハジケテマザレ』など著書多数。 40代は自分の限界を定めてしまう年代 ――本作は、毎日同じような食事をし、同じような服を着て、ルーティンに忠実に生きる45歳の事務職・浜野文乃が主人公。20代の平木さんというパリピ編集者と出会い、新しい世界へ引っ張り出されます。昭和世代とZ世代のコラボレーションを描いた理由は。 私には中高生の2人の子どもがいるのですが
DLsiteの“ドスケベメルマガ”、実は若手女性社員率いるチームが書いていた プロフェッショナルな作業風景(1/5 ページ) 電子書籍や音声作品のダウンロード販売サイト「DLsite」のメールマガジンを読んだことはあるだろうか。中にはまじめなものもあるが、一方ですさまじく強烈な内容のものもある。特にアダルト系は顕著で、どれくらい強烈かというと、これくらいだ。商業メディアのリード文に載せるにはいささかはばかられる“ドスケベさ”なので、ぜひリンク先から読んでほしい。 「ばか過ぎて感動する」と時折Xなどでも話題になるDLsiteのメルマガだが、実は制作しているのは、若手女性社員率いるチーム。運営元・エイシスのマーケティング部門に所属する女性リーダー1人、男性メンバー2人からなるチームが手掛けているという。 「一見ふざけているかもしれませんが、実はこだわりを持って取り組んでいます」──チームを率い
たった1館の上映からスタートし、SNSなどの口コミを中心に人気に火がつき全国138館まで拡大している『侍タイムスリッパー』。“インディーズの時代劇”という異例の快進撃で、『カメラを止めるな』の再来とも呼ばれている。 お金がかかる時代劇は、インディーズ映画にとってまさに“鬼門”。監督の安田淳一さんは脚本・撮影・編集など「1人11役」で制作費を圧縮したが、それでも映画が完成した時は口座の残高7000円だったというギリギリの制作だった。 安田さんの“本業”は結婚式などのイベントムービーの作成だが、他にも油そば屋の経営や、昨年からは他界した父親の田んぼを受け継いだ米農家でもある。一体どんな生活をしながら映画を作ったのか。壮絶かつ愉快な制作秘話を聞いた。 安田淳一監督 ©文藝春秋 撮影・山元茂樹 貯金を崩し愛車も売って…それでも600万円足りなかった ――映画を撮りながらお米を作り他の仕事もされてい
2024年1月に『少年ジャンプ+』(集英社)で連載が開始して以来、各所で話題を読んでいる漫画『ふつうの軽音部』(原作:クワハリ、漫画:出内テツオ)。先日、「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門1位を受賞した、今年の最注目作だ。 物語の舞台は高校の軽音楽部。新1年生でバンド初心者の主人公・鳩野ちひろを中心に、高校生たちの部活や友情などの人間模様を描いている。軽音部を舞台にした漫画は数多いが、この漫画の特徴は、登場人物たちがプロデビューやコンテストでの優勝を目指すわけではなく、何か劇的な事件が起きるわけではなく、しかし、ほのぼのとしたあるあるネタを描くだけでもないところ。高校生活の細かい出来事に潜む人間ドラマにフォーカスした群像劇が、多くのファンを夢中にさせているのだ。 今回は単行本4巻の発売を記念して、そんなファンの一人であるミュージシャンのキタニタツヤが、『ふつうの軽音部』の原作を
本の声をきく、物語のはじまり「おすすめの本を教えてください。」 「本を読みたいけど、なかなか読む時間が作れません。」 「昔は本を読んでいたけど、最近は集中力が落ちて、だんだんと読めなくなってしまって。他の人はどうやって読んでるんですか?」 「カフェや電車で本を読んでいる人に憧れます。私もスマホじゃなくて、かっこよく本が読める人になりたい。」 「小説を読んで、感動とか、癒 いやされたりしたことないけど、これって私だけの話ですか? ほかの人からも似たようなことを聞くことありますか?」 「今月、二十ページ、本が読めました。めっちゃ嬉しい。もっと読みたい。本を最後まで読み切ったことがないのですが、私に読める本ありますか?」 これらの言葉は、私が働いている書店や担当している創作講座、定期的に開催しているイベントや読書会で聞いた、本を読む人たちの声の一部です。 私は書店で働きながら、「読書室」という屋
ナタリー 音楽 特集・インタビュー BOOM BOOM SATELLITES特集 中野雅之インタビュー|あれから8年、自分の中で変わってきたBBSとの向き合い方 BOOM BOOM SATELLITES「EXPERIENCED Memories Records ARCHIVES -Remastered-」 PR 2024年10月9日 BOOM BOOM SATELLITES初のライブ映像ボックスセット「EXPERIENCED Memories Records ARCHIVES -Remastered-」が、川島道行(Vo, G)の8回目の命日である10月9日に発売された。 これは2007年から2013年にかけて発表された4作の映像作品を、現在はTHE SPELLBOUNDのメンバーとしても活躍している中野雅之(Programming, B)監修のもと最新のリマスタリングを施し、Blu-ra
“シブサワ・コウ”、“ω-Force”、“Team NINJA”、“ガスト”、“ルビーパーティー”、“midas”というブランドのもと、さまざまなエンターテインメントコンテンツを開発しているコーエーテクモゲームス。ブランドにはそれぞれ個性があるが、なかでも“ルビーパーティー”は、おもに女性向けゲームを開発するブランドで、所属スタッフも女性が多く、ほかのブランドとは一線を画している。 ルビーパーティーは、これまでに『アンジェリーク』、『遙かなる時空の中で』、『金色のコルダ』といった女性向け恋愛ゲームを展開してきたが、これらのゲームは“ネオロマンス”というシリーズ名で呼ばれている。記念すべきネオロマンス第1作となった『アンジェリーク』が発売されたのは、1994年9月23日。個性豊かな男性キャラクターたちとの恋愛が楽しめるという新たなゲームジャンルを打ち出し、多くの女性ゲームユーザーから支持され
シンガーソングライター岡崎律子の遺作にして、『ヤマノススメ』作者しろのデビュー作。 それが、今年で発売から20周年を迎えたアドベンチャーゲーム『シンフォニック=レイン』である。 工画堂スタジオによって生み出された本作は、音楽学校を舞台に、卒業課題の発表会を目指して、オリジナル曲の完成と歌のパートを担当してくれるパートナーを見つけることが目的のゲームであり、プレイヤーが選んだ選択肢だけでなく、ヒロインたちとのセッションの結果次第でエンディングが分岐する、ギャルゲーと音ゲーを融合させたような一風変わったシステムを持つ作品だ。 画像はシンフォニック=レイン ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)よりそのゲームコンセプトからもおわかりいただけるように、『シンフォニック=レイン』は “音楽” が物語の重要な鍵を握る作品であるが、その作中に登場する楽曲たちが、
最初に聞きたい、九井先生とゲームの出会い──今回は、『ダンジョン飯』の源流となっている「ゲームからの影響」を中心にお聞きしていければと思います。まず、九井先生の原体験となっているゲームは、どういったタイトルなのでしょうか? 九井諒子氏(以下、九井氏): オーソドックスに、『ドラクエ』や『FF』といったRPGを遊んでいました。 おそらく初めて触ったゲーム機はファミコンだったと思うのですが、たしか親が懸賞で当ててきたものだったんです。だから、ファミコンはいつの間にか家にありました。その次のスーファミとPS1は親に買ってもらったのかな……。 そこからPS2あたりの時期はちょっとゲームから離れていたのですが、PS4くらいの時期になって、ようやく自分の稼いだお金でゲームを買えるようになりました。 ──PS2あたりの時期は、どうしてゲームから離れられていたのでしょう? 九井氏: 単純に受験をしなくちゃ
――今日はお時間いただきありがとうございます。 九条林檎(以下、林檎) ごきげんよう、我に何か聞きたいことがあるとか? ――VTuberの急な活動休止が続くのが気になっていて、その理由とも言われる「喰われる」現象について教えてください。 林檎 「喰われる」は我が発明した言葉というわけではなくてな。5年もVTuberとして活動する中で、周りで体調を崩して活動を続けられなくなってしまう方をそれなりに見てきたのだが、そういう時に「あの子、喰われちゃったみたい」というような形で我の周りで使われていた言葉なのだ。 ――「喰われ」てしまうと、具体的にはどんな症状が現れるのでしょう。 林檎 周りからみてこれと分かるものは多くないが、一目でわかるほどに元気がない、というのもわかりやすい兆候の1つだな。VTuberの世界は声優業界とも隣接しているので、しっかりと挨拶をする人が多い。その中に「おはようございま
俳優・奈緒(29)主演の『先生の白い嘘』(7月5日公開)は、累計部数100万部を突破した鳥飼茜氏の同名コミックを原作に、男女の性に向き合った人間ドラマ。『植物図鑑 運命の恋拾いました』(2016年)、『弱虫ペダル』(20年)、などで知られる三木康一郎監督(54)が企画から公開まで約10年がかりとなった本作の舞台ウラを明かす。 俳優・奈緒(29)主演の『先生の白い嘘』(7月5日公開)は、累計部数100万部を突破した鳥飼茜氏の同名コミックを原作に、男女の性に向き合った人間ドラマ。『植物図鑑 運命の恋拾いました』(2016年)、『弱虫ペダル』(20年)、などで知られる三木康一郎監督(54)が企画から公開まで約10年がかりとなった本作の舞台ウラを明かす。(取材・文=平辻哲也) 本作は、男女間の性の格差をメインテーマとし、女性の秘められた性の快楽も描いたコミックの映画化。主人公は高校教師の原美鈴(奈
「天才になれなかった全ての人へ」というキャッチコピーでおなじみの『左ききのエレン』。広告代理店出身で、自身もクリエイティブの世界を生きてきた作者のかっぴー氏をゲストに迎え、「何者か」になるとはどういうことなのかを探求します。本記事では『左ききのエレン』が誕生した背景や、かっぴー氏が自問し続ける「才能」の正体について語っています。 『左ききのエレン』誕生のきっかけは、会社の日報?鈴木宣彦氏(以下、鈴木):転職されたプランナーから漫画家期ということで、次の質問にも関わるんですが、なぜ『左ききのエレン』を描き始めたんでしょうか? かっぴー氏(以下、かっぴー):それはですね……入社して、本当にたまたまなんですよ。日報といって、転職組とか新卒の子たちが「今日一日こんなことがありました」「こういうことを思いました」というのを、全社員宛ての共有メールアドレスに送る文化があって。 だから社員は「今日は新卒
側弯症の女性が主人公の芥川賞受賞作「ハンチバック」。その作者で自身も側弯症である市川沙央さんに「ハンチバック」の作品に込めた思いなどを尋ねました。作品についての質問から、世間の障害者観についての質問まで、幅広くお答えいただきました。特に、障害者の権利やヘイト言説についての質問には、とても気持ちのこもった痛快な回答でした。 あれでも相手役だった「田中さん」 (c)撮影:深野未季(文藝春秋) ──様々な固有名詞や専門用語などが実名で登場していますが、そこに意図はおありでしょうか。 「医療用語、医療機器名に関してはリアリティとともに、日常感を示すためです。特別なものではないということですね。WEB小説用語もそうですね。いや、『ナーロッパ』とかは、単純に『ナーロッパ』というワードを純文学の文芸誌に載せたかった、WEB小説界からそのように殴り込みをかけたら面白いじゃんと思って書いていたかもしれません
今年1月、サカナクションのボーカル・山口一郎は、千秋楽を迎えたソロライブツアーのステージ上で自身がうつ病だと公表した。不調に気付いたのは2年ほど前。朝から晩までベッドから出られず、ライブも中止し、不安と焦りでいっぱいになった。以来、一進一退を繰り返す体調と向き合う日々を過ごし、「ようやくここまで回復した」と取材に応えた。闘病の経過、周囲の支え、病と生きる現在を語る。(取材・文:内田正樹/撮影:後藤武浩/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 「最初は3カ月ぐらいですぐによくなると勝手に考えていた。でも3カ月が6カ月と延びて、1年を過ぎたあたりで、『これは一生付き合っていくのかもしれない』と思いました」 山口一郎(43)が自身の不調に気付いたのは2022年5月。サカナクション15周年の配信ライブを終えた頃だった。 「コロナ禍以降もアクセル全開でがんばっていて、その頃の僕はラジオのレギ
2024年4月14日(日)に大阪で開催された「Bluesky Meetup in Osaka Vol.2」では、Bluesky開発チームのテクニカルアドバイザーを務めるWhy氏に対してユーザーが何でも質問できる質疑応答タイムが設けられました。さらに、質疑応答タイムの後にWhy氏に直接インタビューする機会を得られたので、GIGAZINE編集部がBlueskyについて気になっていることを時間の許す限り聞いて答えてもらいました。 Bluesky meetup in Osaka Vol.2 - connpass https://428lab.connpass.com/event/313710/ Bluesky Meetup in Osaka Vol.2の質疑応答タイムでは、ユーザーからWhy氏に対して「鍵アカウントの実装予定はありますか?」「AT Protocolに○○という機能を追加する予定はあ
[インタビュー]“ショウワ99年”記念! 「ジェットセットラジオ」開発陣がシリーズ誕生秘話と完全新作への意気込みを語る ライター:稲元徹也 カメラマン:永山 亘 昨年末のThe Game Awards 2023にて,セガの名作「ジェットセットラジオ」シリーズの完全新作が開発中であることが明らかになった。 「ジェットセットラジオ」完全新作のスクリーンショット。正式タイトルやプラットフォーム,発売日などは未定 2000年6月29日に発売されたドリームキャスト用ソフト「ジェットセットラジオ」(以下,JSR)は,スケートシューズを履いたプレイヤーキャラクターが箱庭状に作られた「トーキョート」の3つの街を駆け回るストリートアクションゲームだ。ケーサツ(警察)やライバルチームの追っ手を振り切って,ステージのあらゆるところにグラフィティ(落書き)を描いていく。 2001年1月にはJSRのインターナショナ
ディレクターとヴァニラウェアの勤怠システムを兼任しています──本日はよろしくお願いします。今回のインタビューは10年かけて作り込んだ『ユニコーンオーバーロード』の開発中に、どんなドラマや試行錯誤があったのかをお聞きできればと思います。まず今作における、お三方の役割をお聞かせください。 山本晃康氏(以下、山本氏): 『ユニコーンオーバーロード』では、アトラスからプロデューサーという肩書でお仕事させていただいております。簡単に仕事内容を説明すると、ヴァニラウェア社とアトラス社をつなぐ窓口の業務を担当させていただきました。 そして今作は、もしかしたらみなさん「ヴァニラウェアの新規タイトル」ということでポスト『十三機兵防衛圏』のタイトルを期待されているかもしれません。ですが、当初からコンセプトとしてはポスト『ドラゴンズクラウン』のタイトルでした。 つまり、ベルトスクロールアクションにネットワーク要
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